2023.03.10
どっちがいい?派遣社員とアルバイトの4つ違い&メリット・デメリット
仕事探しをしている人の中には、「どうして派遣社員の時給は、アルバイトより高いの?」「アルバイトと派遣社員の違いはなんだろう?」と疑問に感じたことがあるかもしれません。自分に合った働き方を選択するためには、派遣社員とアルバイトの違いを把握しておく必要があるでしょう!
この記事では、派遣社員とアルバイトの違いや、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
「どっちがいいの?」と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
派遣社員とは?
派遣社員とは、派遣会社から紹介してもらった就業先の企業で働く労働者のことを指します。雇用主は、登録した派遣会社というところが一番の特徴です。
ちなみに労働時間や日数が短い場合は、「派遣バイト」や「派遣アルバイト」という呼ばれ方をすることもありますが、派遣社員であることに変わりはありません。
アルバイトとは?
アルバイトとは、企業などに雇われて働く労働者のことで、雇用主と働く先は同じです。
ちなみに、「パート」と「アルバイト」という言葉に違いはなく、法律上の区分もありません。
一般的に、主婦の場合はパートと呼ばれ、学生やフリーターの場合はアルバイトと呼ばれています。
派遣社員とアルバイトの4つの違い
ここからは、派遣社員とアルバイトの違いをご紹介します。
下記の表は、派遣社員とアルバイトの違いをまとめたものです。
雇用形態 |
派遣社員 |
アルバイト |
雇用主 |
派遣会社 |
アルバイト先 |
雇用期間 |
就業期間定めて雇用契約を結ぶ |
求人によって異なる |
給与 |
派遣会社から支払われる |
アルバイト先から支払われる |
福利厚生 |
派遣会社のものを利用 |
アルバイト先ものを利用 |
派遣社員とアルバイトの大きな違いは、雇用主や雇用期間です。
それでは、さらに詳しい解説を見ていきましょう!
1:雇用主
派遣社員の働く場所は派遣先の企業ですが、雇用主は派遣会社です。働く人と企業の間に、第三者が入ることで「間接雇用」と言われています。
一方、アルバイトは、雇用主と働く先が同じ「直接雇用」という区分です。
2:雇用期間
派遣社員は、あらかじめ就業期間を定めて雇用契約を結びます。単発や短期のような働き方もありますが、3カ月や6ヶ月毎に更新が行われることが一般的です。
また、有期雇用派遣社員は原則「労働者派遣法の改正」により同じ職場で働ける期間は最長3年と定められています。
一方、アルバイトは求人ごとに異なり、短期・期間限定・無期雇用・有期雇用があります。
3:給与
派遣社員は、派遣会社から給与が支払われます。一方、アルバイトは勤務先から給与が支払われます。
一般的に、派遣社員はアルバイトよりも時給は高い傾向にあります。
株式会社リクルートジョブズリサーチセンターが調査した2022年12月度の「アルバイト・パート募集時平均時給調査(三大都市圏)」によると平均時給は1,158円です。また、ディップ株式会社が調査した2022年12月度の「派遣求人(三大都市圏)」によると平均時給は1,559円です。この結果から、派遣社員の方が約400円も給与が高く設定されていることがわかります。
では、「なぜ派遣社員の方が給与は高いのか?」という理由ですが、派遣社員には短期間で効率よく働ける即戦力がある人材を求めているからです。専門性を持っていることや、成長が見込まれている点も給与が高くなる理由でしょう。
また、アルバイトの場合、人を雇うために広告費・面接・選考などお金や時間のコストをかける必要があります。くわえて、雇った後も給与計算・事務処理・保険の手続きなどを行わなければなりません。
しかし、派遣社員の場合は、それらを派遣会社に一任できることで、雇う側の負担を減らすことができます。そのため、給与を高く設定できるのでしょう。
4:福利厚生
派遣社員やアルバイトどちらも、条件を満たしていれば、社会保険や有給休暇などの法で定められた「法定福利厚生」を受けることが可能です。
また、会社独自のものとして「法定外福利厚生」を設けている企業もあります。例として、レジャー割引や資格取得の補助などが挙げられます。
一般的に福利厚生も派遣会社のものを利用し、アルバイトはアルバイト先の福利厚生を利用します。比較的、福利厚生は派遣会社の方が充実しているところが多いでしょう。
どっちがいい?派遣社員のメリット・デメリット
派遣社員のメリット |
派遣社員のデメリット |
・スキルを活かして働くことができる ・アルバイトよりも時給は高い傾向にある ・派遣社員のサポートがある |
・原則、契約期間が決まっているため、同じ企業で長く働けない ・業務内容が決まっているため、物足りないと感じることがある |
派遣社員は、自分のスキルや経験を活かして働きたい人に向いている働き方です。
また、「経験を積みたい」「キャリアアップのために勉強をしたい」というキャリアプランも立てやすいでしょう。
派遣社員は、勤務時間や業務内容に納得した上で、雇用契約を結ぶことができます。そのため、計画的に働きたい人や、期間を定めて働きたい人にぴったりの働き方と言えるでしょう。
また、大きなメリットは派遣会社のサポートがあることです。自分に合う仕事探しや、職場への交渉も行ってくれるため、安心して仕事を始めることができます。
デメリットは、雇用期間が決まっていることです。雰囲気や仕事内容がよく、「同じ職場で長く勤めたいのに……」と思っていても直接雇用されなければ難しいでしょう。はじめから長く勤めたい気持ちがある人には、派遣社員は向かないかもしれません。
アルバイトのメリット・デメリット
アルバイトのメリット |
アルバイトのデメリット |
・勤務時間や日数など自由が利く ・同じ職場で長く働きやすい ・未経験でも働ける仕事が多い |
・給与の低い求人が多い ・単純な作業が多くスキルアップには向いていない可能性がある ・責任のある仕事が少ないため、やりがいに欠けることもある |
アルバイトはシフト制の勤務が多め、働く時間や日数を選びやすいことが大きなメリットです。
「来週は、子どもの学校に行かなくてはならない」というときにも、シフトの希望を出すことで調節しやすいでしょう。また、自分の生活に合わせて「夏休みだけ」「年末年始だけ」「1日だけ」という仕事を見つけることも可能です。
未経験でもできる仕事が多いため、応募もしやすいでしょう。
デメリットとしては、単純な作業が多く経験やスキルを磨きづらいことが挙げられます。
また、アルバイト先の経営状況によっては、時給が下がったり辞めることになったりする可能性があります。
自分の生活スタイルに合わせて選択しよう!
派遣社員やアルバイトの違いについてご紹介しました。
どちらにもメリットやデメリットがありますので、勤務日数や時間・給与・仕事内容など自分の優先すべきことを大事にして選べるとよいでしょう。雇用形態で悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。